消印のない手紙


そんなわけでしばらくは開店休業状態の探偵所だったが、ある日郵便受けに一通の手紙が入っていた。封筒には差出人の名前も切手も、消印も付いていない。
中に入っていた便箋には、ただ『明日の明朝お伺いします』と書かれているだけ。不審な手紙に興味をそそられたカルメ達は、コーヒー片手にまだ見ぬ来訪者を待つことにした。